もうひとつの下妻物語(卍や七代目)

二十数年ぶりに帰郷。まぁ当たり前だが、激変ぶりに浦島太郎の氣分に陥っている。温故知新。古きを訪ねる記。使っている画像は自分で撮影したもの。借り物の場合は其の旨記載します。人生の整理をするために書き残そうと考えてます。過激と思われることも多々あろうが、日本が好きだから、許せないことは明白にしておきたい。むろん、残り少ない人生でもあり、子孫への遺言でもある^^;

地域の経営

f:id:yambarugun:20191217054532j:plain

収穫時期を迎えた白菜。暑さの所為? 見た目は良くないね~

 

昭和30年代の田舎町と云うか村。

地区の過半は農家と商家。

稀に、公務員が居たかしらね?

稀に、馬車引きさんも居た。

今で云う運送屋さんかな?

戸数150戸前後の村で思い浮かべると・・・。

隣家はいずれも農家。

坪単位で考えても、全てが農家。

次男、三男は、自衛隊に入るか、伝手のある家は東京に出ていた。

酒屋が二件、魚やが二件、床屋も二件、薬やが一件、洋品店が一件、電気やが一件。

他にカゴやが二件、肥料やが一件。教員が二件。

思い出せるのはそんなものか?

100件以上は農家だったことになる。

 

現在。

専業農家は、梨栽培をしている農家三件のみ。

商家は、床屋が二件。当時の床屋さんが代替わりして続いている。

商店は、家族経営のガソリンスタンドが二件。酒屋とプロパンを販売している店が一件

他には商店は無い!

 

他所から来た人が経営しているセブンイレブンが数年前に田んぼの中に出来た。

ここは、どう観ても、繁盛店。

たぶん、一日の売上は、少なく見ても、80万円は下るまい。

この店の売上は、地域の消費が伸びているわけでは無い。

パイ(地域の消費額の総額)は変わらないはずだから、どこかの売上が減っている。

タバコ、酒、本、は云うに及ばず。

パンやら菓子やらもどこかが減少している。

タバコは村で自販機を置いてた店の売上が、9割減少と聞いたから、そこが一番減少。

むろん、街道沿いにある自販機は軒並み売上を減らしているであろう。

売上を減らしているのは、街中のスーパーマーケットであろうか?

 

コンビニと村の商店街をみていると、東京と地方の関係になんとなく、似ている。

コンビニ大手三社の本社は全て東京。

地方のカネを東京に吸い上げている。

コンビニ店オーナーの可処分所得は、日商80万円として、80☓20%(粗利25%とされてるが5%は本部指導料として控除される)16万円☓30日≒500万円弱。

ここからパート・アルバイトの賃金。電気料、機器のリース料、地代、etcで200万円弱。月額300万円前後が可処分所得であろうか?

コンビニは日商50万円前後あれば、喰っていける!と巷間伝わるから、この店は超繁盛店と位置づけられようか?

幸いなことに、周囲4km圏内に競合店は現在存在していない。

田んぼの中の、交差点の角に目をつけたオーナーの勝利であろうね?

明治維新以来、中央集権は政治に限らず、経済も東京に集中している。

地方自治体の首長や議会議員が秋になると東京詣でをしていた。

目的は、予算の確保。

我々の地域は、こんな投資を予定している。と地域選出の国会議員の先生に同行してもらい省庁詣でをしていた。

同じ構図が、経済分野でもおこなわれている。

それも密かに・・・・。

 

村の雇用に戻る。

知りうる範囲で、村で農家をしているのは、三戸。

アパート経営をしているのが、他に三戸。

他は勤務者なんだろうが、世代が違っていて、さっぱりわからない。

30年前には、進出していた住宅建材メーカーや家電メーカーの子会社なんぞに

勤務していた人達。他に20km圏内(それ以上は車通勤ゆえ狙わなかった)通勤時間は最大でも30分程度に勤務先を選んでいたもんだが・・・。

2社とも撤退しているので、そこに勤務されてた皆さんはどうしていたか?

 

60年前、30年前と比べても雇用環境は様変わりしている。

地域の勤務者の過半は製造業だったが、現在は、どうも、流通(倉庫と運送)とチェーン店への勤務者が多いやに感じる。

製造業は、正社員中心だったが、いわゆる三次産業はパート・アルバイト中心。

当然、給与所得は格段の差が出ますわね~

店頭のパート募集の時給は概ね900円前後。

年間2000時間働いても、180万円どまりか?

旦那の稼ぎが年間360万円+奥方が180万円。併せて、540万円前後が世帯収入? 可処分所得は、月額30万円程度であろうね。

地域のGDPは30年前と比べても下がっていると感じる。

 

見回してみても、雇用機会と賃金が上昇する氣配は感じない。

地元の高校に通っている生徒は、過半が進学するんだろうが、どうなんだろうね?

Fラン出て、地元に帰っても、、、、。と懸念するが。

自治体の最大の課題は雇用機会創出可能な街づくりにあるやに感じますね。

 

幸いなことに、地域の特性は地価が安いこと。

南に行けば、ローカル線30分でTXに乗り換え出来る。

TX沿線の地価は地域の10倍前後あろうか?

東南に隣接しているのは、いまや、別の年に変貌した、つくばがある。

昔々60年ほど前は、平地林に覆われ、落花生の主産地であり、バブル前は日本一の芝の産地だったが・・。様変わり。

現在は、TX沿線に中層マンションと戸建ての住宅団地が広がっている。

 

ここの住民もいずれ、スプロール化してくる。

狙いは、つくばとTX沿線かしらね?

 

地域の活性化はイコール雇用機会の増加と地価の上昇にあった。

雇用機会は工業団地の造成と呼び込みが功を奏した地代があった。

う~んんん。自治体経営は難しい時代になりましたね~

 

が、この地域に住んでる以上は、地域で生きなければならない若い世代が居る。

この世代が地域から流出することだけは避けなければ、平地の消滅自治体に陥らざるを得ませんからね。

地域間、自治体間の競争ですね?

そう云えば、見てないが、自治体の予算は30年前と比べてどうなってるんだろう?

少しだけ、氣になるが・・・。まぁいいか!